G5のADCにPowerKeyを増設だー
2003.12.21 初出
▼はじめに
改造は自己の責任なんですよ。何度も書いてますが、そーなんですよ。
▼Macを起動させるために、筐体まで手を伸ばさないとイケないんですか?
キーボードにはパワーキーが付いていることが当たり前なんですよ。私にとっては。がしかし、最近のMacにはパワーキーが無いぢゃないですか。パワーキーのあるキーボードを繋いでみても、機能としてサポートしてないので使えませんし。あー、もー、私にはアポーのすることが解りません。折角G5を買ったのに、なんだか使う気がしないよなー....。
無いなら自分でナントカしましょ。てなわけで作業を始めたわけなんですけどね。初めのうちはUSB接続キーボードでのパワーキーに対応させようと目論んだのですが、諸事情により変更となりまして。で、『ADCに接続するパワーキー』を作ることにしました。アーケードゲーム機用のボタンをパコっと叩いてMacが起動する....そんなモノです。見た目はアレですが、今回は実用的なモノで勝負と。<誰と闘うんだよ
▼Apple Display Connector を使います。
ADCの13pinは 'Soft Power' というものでして、常時3.3Vの電圧がかかってます(Highの状態)。これをLowに落としてやるとMacが起動します。Macの起動中にLowにすると、スリープ/復帰の動作をします。ってなわけで、早速回路図です。
回路図
回路に関しては弱い(^^; のであんまり説明出来ませんが、まぁちょこっとだけ。
ボタンを押すと22Ωの抵抗を介して22μFの電解コンデンサに充電されます。充電している間、'Soft Power' はLowになります。ボタンを離すと抵抗1.2MΩを通してコンデンサは放電します。放電するまでの間、つまりコンデンサに電圧がかかっている間はボタンを押しても 'Soft Power' はLowになりません。やたらに動作させるとMacにとって『負担』となる恐れがあるので、ボタンが効かない時間を設けるためにコンデンサを使ってみたわけです。この回路での実測では、一度ボタンを押してから次にボタンが効くようになるまで20〜30秒程度を要します。抵抗やコンデンサの値を替えればこの時間は変わります。その辺はお好みで、ってことで。
▼工作です。
ADCとの接続には『ADC-VGA変換アダプタ』を加工します。使用したアダプタはOWCにて入手したCompuCable社の製品です。ちなみに製造元はNEWMOTIONのようですね。開けたらロゴが入ってました。
ADC表側
ADC裏側
『製品』ですので裏側は樹脂で固められています。先ずはそれを削らなくてはイケません。柔らかいのでカッターで出来ますが、あー、めんど。そして13pin 'Soft Power' と、回路図のGNDを11pin '28V Return' に配線します。ピンの間隔は非常に狭く、短絡の危険があります。ここでは熱収縮チューブを被せました。ピンを引き抜いてから作業するとらくちんです。
このままではADCを接続したときにピンが抜けてしまいますんで、初めと同じように樹脂等で固めることが必要です。私はホットボンドを使いました。が、ボンドが熱くならないうちに流し込んだので綺麗に仕上がりませんでした。なのでその画像は省略(^^; 。
ボタン部の配線
上記画像はボタン部分の回路です。熱収縮チューブの裏に抵抗が隠れています。空中配線の都合上、回路図とは22Ωの抵抗とボタンの位置が入れ替わってます。....良い子は基板で回路を組みましょう(^^; 。
ボタン部からADCまでの配線は3.5モノプラグのケーブルを使うことにしました。配線長が変わっても対応しやすいかなぁと思いましてね。まぁでもそーゆーコトをすると不具合の起きる確率が高くなるのでオススメ出来ません。てか、実際不具合起きましたし(後述)。
そんなこんなで、次の画像のようになりました。
ADC部
ボタン部
これを繋げてみたら動作しなかったんですよ(^^; 。原因はADC部で使用した3.5の延長ソケットがヘナチョコでしてね、短絡状態だったんですわ。うがー!もっとイイ仕事しろよ!>部品屋 ってな感じで、ちとガックリ。気を取り直していぢくって、正常動作するようになりました。ふい〜。
▼おわりに
手元でMacを起動させるってのは、ADC接続のApple純正液晶ディスプレイがあればイイわけなんですよね。と云いますか、予定ではとっくの昔に購入しているハズなんですが....。こんなモノを作っちゃいますと、また買い換え時期を逸するような気がしないでもないんですが....。