BenQの17吋液晶モニタFP71Gのインバータ回路を直してみるぅー
2007.05.20 まとめ

▼はじめに
　インバータ回路は高電圧な箇所がありますんで、感電の恐れがあります。ヤヴァイです。はい。

▼2007.04.17(火)　映らない液晶モニタを貰ってきた。
　BenQのFP71Gという17吋の液晶モニタを貰った。電源投入時、画面にはうっすらと「BenQ」のロゴが見える。
　 映らない。というか「見えない」が正しいか。

▼2007.04.22(日)　バラしてみた。
　筐体下部の穴にマイナスドライバを突っ込み、少しずつ広げながらパキパキとツメを外す。凄まじくイヤな作業だ。開けることを考えてないよな。てか、普通はそうなんですが。
　 やっと基板に達した。

　この状態で通電してみた。やはり冷陰極管は点灯しない。液晶パネルの裏から光を当てると、液晶自体はちゃんと動作している。
　 画面が見えた。

　てなわけで、インバータ回路の故障だと思う。基板を眺めてみると、FU9024N というトランジスタの背面がイイ感じ(?)に変色している。これが原因か？
　 赤丸内は同じ部品ですが、左側は紫色に。
　 その表。

▼2007.04.29(日)　代替部品購入。
　「FU9024N」を検索すると、Pチャンネル パワーMOSFETらしい。てか、ヤフオクがひっかかるんでそれを見ると、BenQの液晶モニタのインバータ修理用として FU9024N が出品されてるぢゃないですか。これはかなりビンゴ！っぽい。
　千石電商と秋月電子を調べたら、残念ながらどちらもFU9024Nの扱い無し。特性が近そうなのと値段の安そうなのをテキトーに調べ、秋月にある2SJ504(ルネサステクノロジ)に決定。いいのかな？ まぁイイや。1個税込200円也を2個調達。

▼2007.04.30(月)　2個のFU9024Nを2SJ504に付け換えた。
　しかし冷陰極管は点かなかった。orz

▼2007.05.01(火)　Zap2さん御指摘の半田の浮きを調べてみた。
　 ....あ。

▼2007.05.03(木)　浮いてた箇所を半田付けしてみた。
　しかし冷陰極管は点かなかった。orz

▼2007.05.05(土)　更にZap2さん御指摘の他の部品についても確認してみた。
　ヤフオクに出品されている部品はFU9024Nだけに非ず。トランジスタ2SC5707と3Aの遅延型ヒューズも壊れる可能性が高い........。ネットを検索すると、

　　液晶モニターの杜さんの掲示板
　　mado's pageさんの「FTD-G712A液晶ディスプレイ修理」

でも同様の事例。そこで私の基板も確認すると、2SC5707の1組でC-E間が短絡、そしてヒューズは導通なし。大当たりでした。
　
　赤丸：bel MS 3A (ヒューズ 3A 遅延型)。
　黄丸：FU9024N (FET) 2個 → 2SJ504 に交換。
　青丸：2SC5707 (トランジスタ) 4個。画像上側2個の組のC-E間が短絡。その2個に挟まれた部品の半田が浮いていた。

　てなわけで部品調達。今回もテキトーに調べ、特性が近そうなトランジスタを選んでみた。千石電商で1個150円の2SC3709Aを4個。遅延型のヒューズは見当たらなかったので、普通の抵抗型ヒューズ125V3Aを1本40円。遅延型でないとインバータのような突入電流の大きいものはすぐに切れちゃうらしいので、ポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)も買ってみることに。回路に何アンペア流れているか分からんちんなのでアレですが、とりあえず定格2.5Aのものを、1個60円也。
　データシート 2SC5707(三洋半導体) と 2SC3709A(東芝セミコンダクター) を見比べてみますと、hFEがちと異なるのが心配なところ。

▼2007.05.06(日)　復活。
　半田付けした。とりあえずヒューズは普通の抵抗型で。
　
　赤丸：bel MS 3A (ヒューズ 3A 遅延型) → 抵抗型ヒューズ 125V3A に交換。
　黄丸：FU9024N (FET) 2個 → 2SJ504 に交換。
　青丸：2SC5707 (トランジスタ) 4個 → 2SC3709A に交換。

　んで、スイッチON。点いたー！
　 やった。
　 バッチリっすー。

　てなわけで、まとめ。

秋月と千石に置いてある部品からテキトーに選んだだけで、それが最適か否かは不明です。今は無問題に見えても、そのうち火を噴いたりするやもしれません。たぶんその前に、遅延型でないヒューズが切れるんぢゃないかと思ってますが。
　ナニはともあれ、御助言を頂きましたZap2さんをはじめ、ネット上に有益な情報を掲載して下さった方々にアツく御礼申し上げます。

Top > メイン魔神紹介