松下製冷蔵庫のイオン脱臭について喧々囂々


目次

事の始まり....
埒は開かず....
松下からの回答(メール篇)
松下からの回答(電話篇)


事の始まり....
 電車に乗っているとき、ふと目にした松下製冷蔵庫「イオンのパワー トリプル冷却」の広告。イオンフレッシュシステムの採用により脱臭力が約10倍になったとのこと。ただし、比較の対象が脱臭機能採用の当社従来機種。むむむ。脱臭機能の無い冷蔵庫よりも脱臭力が約10倍とは是如何に? こうして、眠れない日々の幕は開けた。2001.09.13


埒は開かず....
 掲示板に寄せられた反応。

みきみきさん
イオンの力で臭い分子を分解するということなのでせうか?
すごく好意的に解釈すると、臭い分子の数が1/10ということなのかも。
>2001.09.14

むらかみさん
臭度が1/10という事ではないのですか?>2001.09.14

 私の反論。

 脱臭力が約10倍と云うのは、脱臭する『力』が約10倍なんでしょ? 比較対象に『力』が備わってなければ話しにならんのですよ。『臭い分子の数が1/10(即ち、臭い分子の数を9/10削減)』と『脱臭力が10倍』が同意となるには、脱臭機能未採用の冷蔵庫でも『臭い分子の数を9/100削減』するような『力』がなければダメっス。2001.09.14

 これに対し

みきみきさん
もしかして従来機にもダッシュー力とやらがナチュラルに備わっているのかも。
あるいは気婿一個分との対比
>2001.09.16

 アレコレといくら話したところで始まりませんので、松下に問い合わせてみました。web上のメールデコードを利用したため、迂闊にも記録残らず。


松下からの回答(メール篇)
 松下電器お客様ご相談センターよりメールにて御回答戴きました。以下引用。>2001.09.17

脱臭力約10倍とは、お買い換えを検討される対象となる脱臭機能未採用の弊社従来機種(NR−435DV)の臭いガス自然減少率(約7%)と、新製品NR−E40G1の減少率(約70%)との比較をしております。

 メールを貰って感激。買い替えを検討していないにも係わらず(^^; 調子に乗って不明点等を更に質問。>2001.09.18

 数日ののち、松下冷機の技術の方からメールを戴きました。>2001.09.26

まず、冷蔵庫の脱臭性能については業界として規格がまとまっていないのが現状で、各社ともに評価方法・基準は自社ノウハウとなっております。(お客様の使用実感に近い評価となるよう配慮しています)
従って、評価方法・基準はノウハウとして外部へのご説明を控えさせて頂いています。

とのこと。そして「これではご質問の意図に対しては十分お応えしているとは思えません。そこで、電話にてお応えできる範囲のご説明をさせて頂きたいと存じます。」とありました。私としてはそんなに詳しく知りたいわけでもなく、大まかに、出来ればメールでと希望しました。しかしながら、「お問い合わせの件について、大変申し訳ありませんが電話でお応えさせていただきたいと存じます。」とのことなので、後日電話で伺うこととあいなりました。


松下からの回答(電話篇)
 松下冷機の技術の方からお電話を頂戴いたしました。以下引用(?)。読み難くてごめんなさい。と、先に謝る (^^; 。>2001.09.28

私、松下冷機の●●と申します。
 どーも
あ、おはようございます。
 おはようございます。
あのぅ、■■様(註:私の名)でしょうか?
 えぇ、はい。
あ、申し訳ございません、あの、何度もメール....あのぉ、させていただいて−
 いえいえ、わざわざすみません。
あ、はい。あのー、まぁ、あの電話で連絡させていただいた理由としましては、
 はい、
あのー、■■様がどのようなあのー、あのー....思いで、あのメールされているのかってゆうのを少し確認させていただきたかったんですけれどもぉ....
 はぁはぁはぁ..........いやべつにそんな深い意味は−
あ、そうなんですか。
 −ないんですけど、えぇ。ただちょっと疑問に思ったもので。
あ、そうですか。
 えぇ。

それではですねぇ、あの御質問の、あのー....えー...と、庫内にガスを封入して、えー、測定をしたのか、あの、食品を入れたのかという御質問なんですけれども−
 はい
あのー、私どもの評価方法はですねぇ、二つ....ございまして....
 えぇ
食品を、あの冷蔵庫に実際に入れて評価する場合は、
 はい
あのぅ....実際に食品を入れてですねぇ、それを、えぇ....人間が、あー、鼻で嗅いで評価する....
 ほぅほぅほぅほぅ
−とゆぅのがまず、あのぅ、ベースにございまして。
 はい
もぅ一つはですねぇ。濃度が、あの7%、70%という減少率を定量的に把握する場合はですねぇ、
 えぇ
えぇ....冷蔵庫を模した装置にですね、
 はい
えぇ....実際のガス....入れまして、
 はい
その減少率を濃度測定すると。こーゆー二通りで実験、評価させていただいております。
 はい。
えぇ....もう一つ。えぇ....7%、70%だと、えー9倍ではないかという御質問だったんですけれども、
 はい
えぇ実はですね、あのー、一番最初のメールにもございましたけれども、冷蔵庫の、あのー....基本機能として、えぇ....脱臭機能というのを特に搭載していないものもですねぇ、
 はい
えぇ実は脱臭ぅぅ....性能がございます。これはですねぇ、冷蔵庫の中に、えー、エヴァポレーターという冷却器がついておりますけど、
 はい
えー、冷却運転をしますと、ここに、結露をいたしますので、
 はい
その水分の中にガスが溶け込んで、えー、脱臭をいたします。
 ふぅんふぅんふぅん
これでですねぇ、あの、ま、普通の、どのような冷蔵庫でも冷却器がついているものは、脱臭機能を持つことになります。
 あー、それはもぅ『機能』という表現で−
いや、それはですね、『機能』という表現は私どもはしておりませんけれども、もともと脱臭性能を持つというふうに、あのー考えております。
 『性能』と理解してよろしいんですね?
はい。
 はぁ....
....そーゆーふうにまぁ考えておるんですけれども、それと、まぁ、あのー今回搭載しておりますような、えぇ、脱臭専用の機能ですねぇ、
 はい
えー、これと比較させていただいたということで、減少率7%と70%を比較しております。
 ぢゃぁ『自然減少』と−
いや、『自然減少』というのとは少し違うというふうに考えておりますので、
 はぁ....
あのぉ、7%の方もですねぇ、
 冷蔵庫に備わった『性能』であると−
はい。はい。
 はぁはぁはぁ....わかりました。えぇ。

あともぅ一つあのー...えー時間の件なんですけれども、
 はい
今回7%、70%というふうにはですねぇ、えー性能測定後、30分でこの数字に達しております。
 30分。
はい。
 あー、はいはい。........わかりました。えぇ。
あの、このようなことで宜しいでしょうか?
 えぇ。ありがとうございました。えぇ。
はい。あの、また何かございましたら、あのメール等でですねぇ御連絡いただけましたら、
 えぇ
あのー御返事させていただきますので。
 はい。わかりました。えぇ。すみませんでした。
はい。どぅもあのいろいろと御手数をおかけして申し訳ございませんでした。

 いえいえ。あ、あのぉ●●さんって技術の方−
はい、そうです。あのー研究所で、あのー、このような技術を担当しております。
 このような、あの、話しってのはよくあるんですか?
えー、このようなと話しと言いますと?
 あの、技術の方に、あの、話しが廻ってくるというのは−
あー....、いや、あまりぃ....、あの、そぅですねぇ、えぇー.....ま、ときたまございます(笑)。はい。はい。
 あぁそうですか(笑)。大変ですねぇ。
お客さま相談センターというのは、あの、技術のことについて直接回答するというのはなかなか難しいものですから、
 えぇ
えぇお客さま相談センターで、あの、お答えしにくいものは、あの、ときたま私どもの方に、あのー連絡がございます。
 わかりました。
はい。
 いろいろとありがとうございました。
いえいえ、あの今後とも宜しくお願いいたします。
 ありがとうございます。
はい。失礼いたします。
 失礼します。

 やっぱり私って『クレー○ー』と思われていたんでしょうか? (^^; って、まぁそれはさておき。
 ちょっと『基本機能』の件は今一つアレですけど、冷蔵庫を造っている人がそのようにおっしゃるのであれば、そうなんでしょう。とりあえず謎は一応解決したということで。



報告日:2001.10.21、追記:2001.11.04


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